なんならシャーペンを太ももに突き立てて

例えば一度眠ったらエルム街のフレディに殺されるなんてシチュエーションに陥ると、人間、どうにか起きつづけようとしてちょっとした痛みだって耐えられるものだし、くちびるをかんだり、手のひらをつねったり、なんならシャーペンを太ももに突き立てて軽く流血の惨事を招くなんてことすら厭わない。そんなこんなでどうにかこうにかこの困難を眠らずに乗り切った!やった!なんてって達成感に身を震わせてるときに限ってなぜかバレてる。
「会議中寝てるんじゃねぇよ」
いつも思うんだ。自分は寝てないつもりなのにちゃんと寝てるのがバレてるシチュエーションってホントやるせない。努力って無駄だって感じる。どうせ寝るなら最初からどうどうと寝ればよかったよ。
「会議中は眠らないって選択肢はないわけ?」
おまえ無茶言うなよ。