男子トイレの傘フックはドナルド・A・ノーマンのつめの垢でも丸呑みしたらよい。

男子トイレの小のほうのお話ですけれども、設計ミスなトイレですと二つの便器から等距離に傘フックを設置してやがったりしてまして、まったくもうおまえらときたらドナルド・A・ノーマンのつめの垢でも丸呑みすべきなのである。誰のためのデザイン? ですよ。
だってじゃあおれは右側の傘フックを使うべきか左側の傘フックを使うべきかでわずか0.何秒とはいえ悩んでしまうわけです。両端の便器から数えていって右フック制なのか左フック制なのかを判断しなきゃならないのだ。それじゃダメだ。
1cm。そう1cmでいい。左右どちらの便器かに寄せる、ただそれだけでこの「俺フックはどれ問題」は解決する。傘フックは傘を引っ掛ける行為だけをアフォードすればいいのではない。その傘フックは誰の傘フックなのかをもアフォードしてこその、公共トイレの傘フックなのである。
そんなことを思いながら今日も今日とて南北線の7人掛シートに座っていたおれなのですけど、おれのとなりに座るOLさんたちってば決まっておれから離れる方向、彼女のその向こうのオッサン側に気持ち「寄る」のである。1cm。
お嬢さん、そこはアフォードしなくていいです。泣くぞ。