今、おれのなかで道路がアツい。

二点間を結ぶモノって考えると直線道路が一番なんだけど、道路その昔を考えたらそもそもは山が邪魔なんで迂回しましただとか川幅狭いところは渡し舟で行きますとかこの峠からの眺めが一番なんだぜとかの、自然の障害と誘惑に負けたヒトの心の弱さが道路をくねくね曲がりくねらせてしまったわけ。
だし、現代だともうビルがあるんでとか土地の権利でっせとか、その権利を取り払うコストはいくらいくらやでとかおじいちゃんが昔から住んでましてね義理ですね人情ですねとかもろもろをはかりにかけた結果、やっぱり道路はくねくねと曲がりくねるというところを考えると、いまおれが立っている《道路》は因果も歴史も欲望もすべて刻まれた過去ログになっている、のでアツい。
もちろん過去ログなんで、いっこいっこ要素を取り除いて時間をさかのぼると一番最初の都市と道路の初期状態が導けるところも、大変面白いなんだぜ?