さおだけ屋が「20年前と同じお値段です」と言い続けている。

今日もまたアパートの前をさおだけ屋が走り去っていった。「20年前と同じお値段です」。彼は、あるいは彼らは同じセリフを繰り返しまた明日もその次もその次の次もやってくる。
そこでふと思った。あいつらにもチャイニーズヒストリーメソッドは適用されるのか? いわゆる「中国三千年の歴史」というヤツが1990年代を境に「中国四千年の歴史」に切り替わったというアレだ。表現は連続して変化するのではなく、ある日突然シフトするのだ。いつかさおだけ屋にも「20年前と同じお値段です」から「30年前と同じお値段です」に切り替わる時がやってくるのかもしれない。
その瞬間を見てみたい。時代の変化を体感したい。そう思いながらおれは、さおだけ屋のスピーカーに耳を傾けるのです。今日も。