アンパンマンにサンタを助けるお話があります。

アンパンマンにサンタを助けるお話があります。
雪山で遭難したサンタとトナカイに頭を全部くわせ、パン工場までそりを引いていくとき、二人は「頭がなくって大丈夫?」と問います。「大丈夫です。ジャムおじさんがまた焼いてくれますから」。あきらかに二人が心配しているのは「前が見えないまま飛んでいること」なのだけれど、アンパンマンは素でわかっていない。会話としてすれ違っているにも関わらず、彼の天然さ、素朴さがにじみ出た発言だから、だから、ああ話は通じてないけど少なくとも悪いヤツではないんだなと安心し、アンパンマンにその身を委ねたのだと思う。二人は。
でも現実はちがう。ビジネスの現場で、お客様の問いかけにズレた回答をすることは命取りだ。こいつわかってない。信用できない。一生懸命に話した甲斐がない。そんな風にお客様は思うだろう。そうなってからでは遅いのである。
「言いたいことはわかりますけど、なんでアンパンマンの話を引き合いに出すんですか?」




「おまえがアンパンマンに似てるから」
「おまえがアンパンマンに似てるから」
「おまえがアンパンマンに似てるから」
近くにいた同僚3人があきらかに同じ考えに至っているのが見て取れた。バカ、おまえらそういう顔するなよ。彼が不審な目でおれを見るだろ? だいたいおまえらアンパンマンの顔ちゃんとわかってるのかよ? 彼の顔、どっこもアンパンマンに似てない。
むしろ、バタ子さんだ。