恋愛ゲームさん。

A  「あのさー、こいつCちゃんのこといっつもかわいいかわいいうるさいんだよー」
B  「ちょ、ばか、おま、うるさいなー。…かわいいものかわいい言ってわるいかよ…」
A  「おまえねーそおゆうことは本人に向って大きい声で伝えなきゃだろ?」
てきなやりとりは飲み会で往々にして見られるのですけど、女性Cさんもその辺分かりきっているとゆうか、
C  「あ、あの…うれしい…」
とかなんとかうつむきながら答える。もちろん男性Bは男性Aに前もって「話を振ってくれるように」頼んでいたはずで、女性Cさんもそこは予想の範囲内に違いなく、
D  「ねぇ、Cちゃん。アレ、絶対口裏あわせてるよ?いいの?」
C  「いいの、いいの。ここでB君とデートの約束でもとりつければA君もB君の片棒担いだことに罪悪感湧くでしょ?」
D  「うん」
C  「そこにつけこむんだー。わたし、A君狙いだもん」
そうしてB君を踏み台に結局CさんはA君と付き合うようになり、傷心のB君にDさんが声をかける。誰あろうA君に最初の作戦を持ちかけたのはDさんだったのでした。B君に一端失恋させ隙ができるようにするために。
てきな恋の駆け引きを、飯を食うように、バスに乗るように、空気を吸うように、まるでなんでもないことであるかのように出来るようでないとモテ人種にはなれないんだろうなぁなんてことを思ったら、おれは今のままでいいかもと思った。将棋とかチェスとか1手先も読めません。