バスペールエールとうまい棒チキンカレー味を買っては団地を抜ける

行儀が悪い話ですけど、ときどきビールを飲みながら歩いて帰るんです。昨晩も駅前の酒屋でバスペールエールうまい棒チキンカレー味を買い、近所の団地をすりぬけたり。
最後の一口を飲み干そうと缶を大きく煽ると、空に星。パチンコ屋のサーチライトが横切り一瞬一等星すらかき消すけれども、またぼんやりうかびあがる。
歩きながらビールを飲まなきゃ夜空を眺めるなんてこともなかったかもな、たまにはこうやって上を向いて歩くのもいいもんだなんてカッコイイこと思ったその直後、凍りついた残雪に足をとられ、スーツにビールをぶちまけ、うまい棒コナゴナ。
ここで気の効いた天使ならスカートのすそを押さえて警戒しながらも「大丈夫ですか?」なんて声をかけてくるおさげメガネの女子高生との出会いを演出するものなのですけど、天使のやろう、軽くスルー。天使なんざ、使われてなんぼのくせにマジ使えない。
そんで、おれ、わかったことがふたつある。
現代の天使はその出生を約束の地(プロミストランド)としてるくせに「お約束」すら守れないってことと、あと、上を見ながらあるくとあぶない。