男性にとって女性の本当の気持ちなんてわかりえない。でもわかろうとしたい。

結局、男にとって女性は理解不可能のカタマリでしかなくて、男だったらこう感じるはずだからきっと女性はああなんじゃないかと、日々想像を繰り返すだけだ。
例えば。男というものはデスクから立ち上がるときに、不注意で股間がデスクの端とこすれると、ちょっと感じてしまう。オフィスで男性社員が異常に立ったり座ったりを繰り返すのはそのためだ。
そんな男性社員であるところの君が、本社の美少女営業と打ち合わせをするとしよう。彼女はひたむきな態度で机上に散らばったパワポの資料を指差しながらあーでもない、こーでもないと言い、そのたびに彼女の胸の先端付近がテーブルの端にあたる。胸の先を机の端におしつけたまま、じっと君の目を見つめて厳しい質問を投げかけてくる。
男であるところの君はひらめく。おれたちがデスクを立ったり座ったりするのと同じように、女性というものは座ったままの姿勢で前後に体をゆらし、机の端に胸があたってしまうのをくりかえすのだ!きっとそうだ!
エウレカーー!心のなかで叫ぶ君は真理を得た歓喜に打ち震え、勢いよく立ち上がり、机の端にガツンと棒状器官をぶつけてしまう。悶絶しながらしゃがみこもうとすると、返す刀で袋状器官を机の上端にぶつけ、男としての自分が砕け散ったのを知る。
心配そうに覗き込む彼女。


砕け散った君自身の脳内をかけめぐるのは、きまってあのメロディー。


あなたもわたしもポッキー。あなたもわたしもポッキー。