物語舞台のじゅうようせい。

ミノタウロス巣食う迷宮をテセウスが脱出するときに使ったのがアリアドネの糸だそうですけれども、ただこれ舞台がクレタ島だったからただの糸で済んだとも言えるわけで、もし仮に舞台がチロル地方だったりしたならば物語はかるく急展開。
ミノタウロスを倒し、迷宮を脱出したテセウスでしたが出口でアリアドネに詰め寄られ「このチロリアンテープ、メーター500円なの。出口まで1780メートルだったから・・・」などと高額請求されるチロリアンテープ詐欺の物語になっちゃうのだろうし、舞台が日本だったならアリアドネ曰く「この糸をお持ちになって。でも決してこの部屋を覗いてはなりません」500mほど進んだところで、引っ張っても引っ張っても糸が手繰り寄せられず、不審に思ったテセウスアリアドネのもとへ戻ると、そこには全身の羽根がむしられ、あとは食用になるのを待つばかりといった風情のまるまる太ったツルが。テセウス!よだれ。よだれ!