暗闇のスキャナー

先日新宿さくらやホビー館に行きました。2Fの食玩エリア(?)で3人の男性がいてて、そのいずれもが食玩の小箱を手にカラカラと振っては首をかしげて箱を戻し、また箱をとってはカラカラを繰り返していまして、わ!ちょっと振っただけで中身が分かる能力の持ち主!!透視(スキャニング)能力者、スキャナーだ!!すげぇ!

と思ってハタと思いとどまる。こういったスキャナーとゆうのは一見奇異に見えがちだけれども、実際はそんなことないのじゃないか?市場に行けばスイカを叩いて味を透視するスキャナーもいるし、服の上からバストサイズを判別できるスキャナーとか結構多いし、明石家さんまですら一列目メンバーのパンツの色を当てることができるし、昔話では竹の中に美少女がいることをスキャンする翁や、密閉パックされた桃の中に子供がいることをスキャンした老婆もいたわけで特別な能力ってことではないんじゃないか、と。俺だって中学生の頃、少年サンデーのスクラッチハガキ正答者限定プレゼントで白熱球透視術*1を駆使してサンデー5冊分、完全解答応募したしな。話がそれた。
で、話を戻して、食玩のスキャナー達。偏見に満ちた世の大人達は食玩スキャナーを見ると「いい若者が食玩スキャンだなんて何やってんだ。スキャナーに生きがいはない」などと言うけれど、いやいやいやいや、あるよ、あるよ。生きがいあるよ。食玩スキャナーの中にはその透視能力を生かして少ない投資でバリエに富んだ造形物を手に入れ、造型師の技術つまり手の平サイズの樹脂玩具に秘められた小宇宙を学ぶこと、そのことに闘志を燃やす聖闘士とかいたりするのですよ、そんな夢にあふれたスキャナーに生きがいがないなんて言い草は失礼です。と、なんだかムリのある主張をして今日の授業を終わりにします。起立。礼。さようなら。*2


とゆうか、透視とか投資とか闘志とか闘士とか、ここは誤変換に頼るインターネッツですね。そうですね。*3

*1:ハガキの背面に白熱球を当てるとスクラッチ印刷の下のあたりはずれの印刷が見えるの術。最近のスクラッチ印刷ではムリかもしれません

*2:つか俺がこうゆうスキャン能力が高い人が羨ましくて羨ましくて仕方がないのは、俺がダブリの王様だからです。お金がいくらあっても足りない。ぐっすし。

*3:参考:『暗闇のスキャナー』フィリップ・K・ディック ISBN:4488696090 / 『スキャナーに生きがいはない』コードウェイナー・スミス;「鼠と竜のゲーム」所収:ISBN:4150104719