最近のドラマで、漫画原作付が多い本当の理由がわかった。

最近のドラマで、漫画原作付が多い本当の理由がなんとなくわかった気がするのだが、つまり、ドラマ公式サイトのキャストページで男性キャラを黒塗りせずに漫画キャラで置き換えられるからではなかろーか? たとえば有閑倶楽部の公式(http://www.ntv.co.jp/yukan/cast/chart.html)でも、美童や清四郎は(写真が出せない都合上)キャラ絵になっている。これがもし、原作なしのオリジナルドラマだったらキャラ絵のかわりに黒塗りのシルエットを出すしかないわけだ。視聴者もがっくりしちゃう。だからこそ各局こぞって漫画原作付ドラマにとびつくのだ。


その事実に気づきながら、おれの心の中に別の違和感が湧き上がる。キャストページで黒塗りシルエットのかわりにキャラ絵が使われてゆくこの現状は、男性キャストの真の顔を隠すだけでなく何か別のことをも隠蔽しようとしているのではないか?
男性キャストの黒塗りシルエットはブラウザ空間にぽっかりと開いた闇だ。その深淵を覗き込むとき、おれたちは例の組織の力というものを思い知る。その理不尽さに怒りを覚える。写真ぐらいだせよ、と。
だがこれがまがりなりにもキャラ絵が使われていれば業界の黒い闇を、この組織の闇の力を視聴者が感じずに済むのではないか。であればキャラ絵のある漫画原作付ドラマにしよう。そうして、組織への非難をうまく反らそう、と。
そんな、製作者サイド・業界サイドの思いが透けて見える気がするのである。うそである。