非接触センサーが人類を支配する。

接触センサー、なかでもトイレの水洗センサーがやばい。人類支配している。
手をかざすタイプじゃなく、便座から立ち上がるやザババーっと流れるタイプがまさにそれ。あの水洗センサー式トイレを使ったトイレプレイヤーたちはことごとく、一つのプレイスタイルに集約・支配されてしまうのだ。
実際使うとわかるが、例えばちょっとふんばってまえかがみになる。といきなりザババーっと流れる。あるいは、なんとなくおさまり悪いなつって尻を振りながら座りなおす。と、やっぱりザババーっとなる。要はトイレ設計者の想定している「うんこ最中」状態から逸脱すると水洗が起動してしまうわけだ。トイレプレイヤーは途中で水洗されるのをなんとなくいやがり、トイレ設計者の想定する「うんこ最中」状態に自分のプレイスタイルを補正してしまう。自らを型に押しこめてしまうのだ。
「利用者を洗脳・支配などしていない。ニーズに応えただけだ」
なるほどメーカーにも言い分はあろう。1000人のモニタから「うんこ最中」状態をサンプリングし、その最大公約数をとったであるとか。だがもしそうだとしても、わずか1000人の平均値スタイルをトイレは採用し、そのトイレを使った万人、億人のうんこスタイルが補正・修正されていくことになるのだ。
静かに。静かに人類支配が進行している。人類すべてのうんこスタイルを一律にしてしまうという精神支配が、いままさに進行中なのである。