鼻長き僧を面白いという古文の先生が不思議だった。

宇治拾遺物語」に「鼻長き僧の事」ってお話があって、15cmの鼻を持つ坊さんのエピソードなわけですけど、あれの何がイヤって「これって面白いよね?」って目で訴えかけてくる古文の先生がウザくてたまらなかったっていうね。人にオモシロを迫られて面白がれるかっての。ほんと。
でもじゃあおれがあの話を面白がっていなかったかというとそんなことはなくて、「中学生にこの題材をぶつけてくることがオモシロい」とは思ってたのだった。だってさだって、坊さんが鼻をゆでて弟子に踏ませたら白い虫がボコボコでてきて、跡には穴がぽっかり開いているだなんて、どうみても角栓の話に決まってて、そしたら古代人はぼんやり角栓を取りながらこの話を思いついたとしか考えられないわけだし、さらにこの話をニキビヅラ晒してる中学男子にぶつけてくるなんて、古文学会もとんだ食わせもんだぜ、っていう。そういう点で面白かった。古文の時間中いたたまれない気持ちになってたっつうの、隣の席のキクチくんとか。
あと正直おれは角栓マニアです。毛抜きでむりむり角栓とったあとにポッカリ大穴があいたときの感動とか、なんていうか宝物だよね。