スチームボーイ(ネタバレはちょびっと)

スチームボーイみたよ。
要約:キース・ロバーツの「パヴァーヌ」を読みたくなった。

スチームボーイ 通常版 [DVD]

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パヴァーヌ

パヴァーヌ

もう古い作品なので語りつくされていると思う。のですけど、他の方のレビューとか読まずに丸無視で書き連ねますよ、アレやよね。お話はかなりイマイチだけどその他すべてがちょうステキ。工場、ギア、錆、街を覆う煙突と排煙、それを見つめる少年、コッツウォルズ(違う)、魔都ロンドン、鈴木杏、クランク、紡績工場で働く乙女、英国女王、鈴木杏アフタヌーンティー、機械の体、鈴木杏、並んだ圧力計、鍵盤インタフェイス、鈴木杏、メリーゴーアラウンド鈴木杏、あと鈴木杏。すべての描写が英国とスチームと科学技術を一体のものとして映画を見ているものに投げかける。監督の意図が「世界を見せ付けたい」というものであるならばそれは成功している。
とゆうようなことを思いながら見終わってほっと一息ついてるとスタッフロールのBGVでビックリして、だって、これただのエピローグじゃないでしょ?むしろ業界人、スポンサー向けの「こんなアクション活劇作品つくれまっせ、舞台はパリでもアメリカでも」という宣言であって、え?え?もしかして本編って壮大なプロモーションフィルムだったの、序章だったの?作中で各国の軍部がオハラ財団から兵器プロモーションを受けるのもそのことの暗喩なの?とかそうゆうことを思いました。んなわきゃない。よね?・・・だよね?
あと世界観もメカも映像の色味も、そのすべてが歴史IFモノの最高峰であるキース・ロバーツの「パヴァーヌ」を思い起こさせてしかたがない。パヴァーヌ一章の路上蒸気機関車とその機関車が街を駆け抜ける様とオーヴァーラップしてしまってしかたがなくて、また読みたくなった。パヴァーヌでは二章の「信号手」が大好きです。昔実在した信号手という職業をモチーフにした切なくて美しい伝達の物語。また読もっと。
あとやっぱり鈴木杏鈴木杏