ひろみちお兄さんの「さすらいの闘牛士」は因果を逆転させるのである。

土曜の朝といえばひろみちお兄さんの「あそびだいすき!」と相場が決まっているとは思うのだけど、なかでも「さすらいの闘牛士」という歌がすごい。闘牛士に扮したひろみちお兄さんが牛のきぐるみを来た幼児相手に、「オレ!オレ!」歌いながら両手人差し指で体中をつついていく内容なのだが、つつかれた幼児は体をくねらせながらアハハ・ウフフと言ってしまう。歌詞はひきつづき「オレ!オレ!」を繰り返し、指が体をつつき、幼児が体をくねらせ、アハハウフフアハハウフフ、アハヘホハヘ、そして歌詞がこうしめくくる。
「うしーが笑ってるー♪」
これはひどい。というかすごい。歌詞はそもそも事前に用意されたものであるにもかかわらず、牛は必ず笑わされてしまう。事態が歌詞どおりに“なってしまう”のである。JoJoもはだしで逃げ出すほどの予言ぷりである。
ウソだと思うならみなさんも周囲の幼児を捕まえて試してみるといい。この予言はゼッタイ実現する。幼児がいないなら、いまとなりにいる君の彼女にためしてみるといい。オレオレ言いながら体中つついてみたまえ。ゼッタイに笑う。