補足:生命(人類)をメディア扱いするとき越えるものは二種類ある。

昨日の「生命は神のコンテンツを運ぶしょぼいメディア」エントリの補足。
昨日のエントリでは当該メディア(人類)が伝達・通信のために越えるべきものは《時間》ということになる。ではそのメディアが格納している情報は何なのよ、ってことになるとこれはもう「神の存在証明」くらいしかないのですな。宇宙において生命が発生する確率はめっさ少ないにもかかわらず生命がいるっつーことは、「この宇宙には神の介入があった、てことを第三者に証明する」てのが一番ありがちなネタですね。シンジのママがエヴァを使ってやろうとしたこともこれに似てるんじゃありませんでしたか? 人類がいたということを誰かに伝えるために、ヒト(エヴァ)を使いますーてきな。カミヒトの構図をヒトエヴァの構図に置き換えたぜーっていう。
そんでもう一つ。
生命や人類をメディア扱いするときに越えるものを《時間》ではなく、宇宙の終焉→宇宙の開始とするアイディアもある。(この場合、厳密には生命は宇宙の終焉と宇宙の開始を超えてはいないのだけれど)
JoJoの一巡後の世界やフレデリック・ポール「ゲイトウェイ」のヒーチー、あるいはスティーヴン・バクスタージーリーが類似アイディアですね。
たとえばこの宇宙ではネロの見た絵はルーベンスの「キリストの昇架」「キリストの降架」であっても、次の宇宙ではルーベンスではなくレーベンスかもしれない。キリストもクリフトかもしれない。でも類似のコンテンツ(絵画)は発生しうる、そしてコンテンツを作り出す可能性/ソフトウェアを持つ存在が生命や人類なのだっていうネタですね。
士郎正宗のいう「情報の高効率パッケージ」とも類似。
ある特定のコンテンツを此方から彼方へ運ぶための媒体としての生命というよりは、コンテンツを作り出す存在としての生命ってことになってくる。毎回発生する宇宙に多様性をもたらすための生命。まんま士郎正宗
ま、この場合、神とか不要ですが。


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