本というインタフェイスについて今週のおれが考えていること。

本てインタフェイスの特性といえば余白に書き込みができるとか、ドッグイヤれるとか、容量がひと目でわかるとか、モニタと違って目にやさしいとか燃やして廃棄できるとか鼻をかめるとか枕になるとかいろいろあるわけだけれども、今週のおれが特に気になるのは本が「過去」と「未来」と「変わらない安心感」をワンアクションで体感させるインタフェイスを持っているところ、だったりする。
ここで過去とは読んだ履歴、未来とはこれから読む分量に相当する。そして変わらない安心感とは本が勝手にデータを増やしたり減らしたりしないということ。変わらず同じ厚さでそこにあること。
ヒトが本を読むために本を手にすると、この過去、未来、安心感を同時に体感することができる。



たとえば普通の縦書きの文庫本であれば、右手には過去、左手には未来がある。そして両手に感じる本の重さが変わらないことが、データが勝手に変わらないことを担保してくれている。
過去や履歴からは満足感が得られるし、データ量が変わらないことと未来からは、期待が生まれる。残りのデータ量を両手から感じて、「うわーまだこんなにあるー! うれしー」や「あー。もうちょっとで読み終わっちまうなぁ」や「ゲェー。この風呂敷たためるんかよ。残りこれだけで」なんて想いを抱く。
この感じはいまんとこ本てインタフェイスがリードしてるなあ、他のインタフェイスに比べると。今週のおれはそんなことを考えてたのだった。