当時ぼくたちはクラウドのつぶやきに意味を見出そうとしていた。

当時ぼくたちは、クラウドのつぶやき、彼が魔晄中毒にかかっているときのあのつぶやきに、なにか意味を見出そうとしていたと思う。
「百億の 鏡のかけら 小さな灯火 とらわれた 天使の歌声・・・」
そして今日、すこしだけその意味がわかったような気がする。「小さな灯火」はひとつひとつのサイトの光・情報の灯火だ。それを「百億の鏡のかけら」が映し出す。キャッシュし、ミラーされる。情報は再編成され昇華され、新たな価値を付加して供される。「とらわれた 天使の歌声」に成る。
クラウドのつぶやきは続く。
「百億の 鏡のかけら 小さな灯火 とらわれた 天使の歌声 グーグル・ギアス」
そうか。そういうことだったのか。グーグル。