原始時代の恋について考えていた。
原始時代の恋について考えていたのだが、もっぱらDQN系と詩人系がいたのではないかと考えている。詩人系というのは、いわゆる言葉を尽くすタイプ。
「おす!」
「おす!」
「おまえ、となりむら、おんな」
「わたし、となりむら、おんな」
「おれ、おまえ、みる、たまに」
「わたし、おまえ、しらない、あまり」
「おれ、みぎて、むね、あてる」
「おまえ、みぎて、むね、あてる」
「おれ、おまえ、かんがえる、むね、どきどき」
「おまえ、わたし、かんがえる、むね、どきどき、なぜか?」
「おれ、わからない、いたい、でも、いい」
「わたし、わからない、どきどき、なぜか?」
「おれ、むらおさ、かんがえる、どきどき、ない、おれ、かりおさ、かんがえる、どきどき、ない、おれ、かあちゃ、かんがえる、どきどき、ない、おれ、とうちゃ、かんがえる、どきどき、ない、おれ、むらこども、かんがえる、どきどき、ない、おれ、おまえ、かんがえる、どきどき、する、おれ、わからない、でも、いい」
「わたし、わからない、でも、いい」
「おれ、わからない、おまえ、わからない、でも、どきどき、いい」
「どきどき、いい」
「おまえ、みぎて、むね、あてる」
「わたし、みぎて、むね、あてる」
「どうか?」
「どきどき、する」
詩人系原始人たちの恋というのはこんなんだったんだろうなと考えていて、と同時にDQN系の原始人だったらどうだろうかと考える。想像するだに、ちょう効率的恋愛人種だっただろう。
「せっくす」
「せっくす」
ズギューン
3行。詩人系の1/6のコミュニケーションコストで済む。ふむ。どちらが人類の繁栄に寄与したか、一目瞭然である。