みなさんはファック文芸誌g:neoの復刊を復刊.comに御願いしたほうがいい。


週末、g:neoを購入し読んだ。いずれの作品もおれの心を揺さぶったのだが、中でもxx-internetさんの小説『DEATH NOTE』がヤバイ。
本作品は小説『DEATH NOTE』 第一部(http://neo.g.hatena.ne.jp/xx-internet/20060521/p1)の完全版という形で発表されているのだが、第一部の設定「デスノートが世界にバラまかれたら」は思考実験のとっかかり、ほんのさわりに過ぎないのだ。その設定だけなら2ちゃんでスレでも立てたほうが多様なアイディアが出るほどだろう。だがxx-internetは違う。そこで留まらないのである。デスノにおいて蛇足よばわりされた単行本記載の「デスノートのルール」。xx-internetはあれをピックアップして、ルールの間隙を突き、そしてそれを一篇の小説にしてる。しかも料理の仕方が神がかっている。xx-internetの中って、ガモウひろしが3,4人入ってるんじゃないの?


うーんこのオモシロさ、どう言ったらいいだろう? 文章そのものも面白いのだけど、加えて【これこそが二次創作だから】というのも惹かれる理由なのかなとも思う。


ある原作特有のルールに則りながら、そのルールを厳密解釈する。拡大解釈する。読者の原作に対する思い込みを有効に活用しながら、ウラをかく。これは一次創作では達成できない。二次創作だけに許されたツクリなんだろう。

さらには、その作品の二次創作でしか達成できない物語である、というのも重要だ。デスノートのルールで遊ぶのはデスノートの二次創作でしかできない。
例えばいちご100%で、真中淳平南戸唯が恋愛関係にならなかったから二次創作で恋愛関係に落とし込んだ──なんていうのは、別にいちご100%の二次創作だからこそってわけじゃない。オレンジロードだろうが、エムxゼロだろうが、NARUTOだろうが同じことができてしまう。色恋だけの二次創作も面白いとは思うけど、その作品ならではというプレミアム感がなくて、多分飽きる。


というか、おれのヨタはともかくええいうるさいとにかく面白いのである。WEB上に公開されている第一部。あれを読んだだけでは小説『DEATH NOTE』のまだ1/3だ。完全版を読んでいただきたい。あの文章がg:neoを手にした約150名にしか読まれないというのはデスノ界の損失だよ。復刊.comに御願いしてでも読むべきですねいやマジでマジで。