今のネットビジネスはネット人格をターゲットにしている。

ネカマしかりアヴァターしかりブロガーしかり、えてしてネット上の人格はリアルの人格と同じではなく、美化されていたり、そうありたいという願いが反映されていたり、欲望に忠実だったりする。
現代のネットビジネス屋はそのあたりを認識しているというか、要するにネット人格の向こう側にいるリアル人格をターゲットとするのではなく、ネット人格をターゲットとしているのである。
その理由の一つは「ネット人格は当人の抑圧された本音がいくらかなりとも反映されており、リアル人格よりもその人間の本質に近しい。そこにつけこめば金になる」という前向きの理由であり、もう一つは「ネット人格の向こうにあるリアル人格をマーケティングリサーチしようにもアプローチが難しい」という後ろ向きかつ致命的な現実からそうせざるをえないのだ。



そこで現代のマーケターは複数のネット人格を行動分析する。
ログやIP、発言に含まれるリアルの情報、方言・特異な言い回し、不用意な失言などをもとに、複数のネット人格を同一人物認定する。
同一人物認定した複数ネット人格の行動結果(ログ)群のANDから「その人物の欲望の本質・欺けない欲求」を、XORから「その人物の演出部分・そうありたいというロール」を抽出し、クロージング(売り込み)してくるのだ。
これがネットマーケターの基本戦略となっている。




「ようするにネコプはいつも女子高生って言ってるから、女子高生グッズを売り込めばいいってこと?」
「正解」